脱ステ・脱保湿はどのように進んでいくのか

脱ステ・脱保湿がうまくいく方法

脱ステ脱保湿はどうしたら成功するのか、当院での方法と脱ステ脱保湿によるアトピー治療をされている阪南病院皮膚科部長の佐藤健二先生の方法をまとめたものをお伝えします。

心構え

3ヶ月は見た目も自覚症状も悪化後、改善していくので我慢と努力が必要です。 また、周期的に変化するので、常に規則正しい生活を心掛け、1~2年は季節の変化とともに波が来ることを知っておきましょう。

期間

基本的にステロイドは1か月で体から代謝され、脱ステロイドによる離脱症状が一旦安定する目安は3ヶ月。 その後のアトピー症状の安定は個人差が激しいと考えて下さい。

脱ステの具体的方法

★お灸・金銀などをしながら実践します
・一気に中止
・徐々に中止

1.ステロイド使用間隔の延長
・入浴後すぐ塗っていたのを徐々に間隔をあけていく
30分後(1週間続ける)1時間後、3時間後、就寝前

2.塗布面積の縮小

3.ステロイドのランクを下げる

・最後に脱保湿(脱保湿の方法は脱ステロイドと同じ)

プロトピック・ネオラールなどの免疫抑制剤

阪南病院の佐藤先生も言われていますが、発がん性が認められています(添付文書に記載)ので、一番最初に使用をやめる事をお勧めします。

お肌が良くなっていく脱ステ・脱保湿中お肌の一般的変化

「ジクジク→しっとり→カサカサ→ボロボロ→正常」

ジクジク(浸出液を伴う赤い肌)
しっとり(湿った、むくんだ赤い肌)
カサカサ(かさぶたとその皮膚との間の傷)
ボロボロ(らくせつや、フケのような皮のめくれ)

●肌の色 赤⇒黒~褐色⇒正常
●かさぶたや硬い肌の盛り上がり→盛り上がりの減少
●ジクジクからカサカサになる時間が短くなってくる
(あくまでも一般的な変化で、個人差があります)

下記の見た目の悪さと自覚症状の悪さは良くなっている証拠です

見た目の悪さ
・黄色い浸出液から赤い出血が起こりはじめる
・皮膚が黒くなる
・フケのようなものがついて白くなる
・以前は全く出ていなかった場所に症状が出る

自覚症状の悪さ
・浸出液が固まってツッパリ感が強くなる
・亀裂ができて痛みが強くなる
・乾燥感が強くなる
・かゆみが減らない(皮膚は良くなっているのに)
・以前は掻いている時に痛みはなかったが痛みが出る
・冷え感が強くなり、寒気・震えがくる

当院がお勧めする痛み・痒み対策

冷やす(保冷剤を薄い布にくるんでかゆい所にあてる)
熱刺激
熱いのと冷たいので逆ですが、これは一人一人感じ方が違いますし、良くなっていく段階で感じ方も違うのでご自分でやってみて心地よいほうでやってみて下さい。

脱ステ脱保湿中の気を付けること

○水分制限  普通の食事以外で1日1000~1500cc。
38.5度以上の高熱時はもっと必要だが、それ以下ならこの量で。浸出液が増える原因になるので夜の水分は控える。

○食事   タンパク質・脂肪・炭水化物・ミネラルなど、バランスよい食事をする。
浸出液・かさぶたが多いときはタンパク質を多めにとること。

○運動   運動すると筋肉から皮膚への血流がふえて、自然治癒力が上がり、皮膚を早く良くします。
気分転換にもなります。
まずは紫外線対策をしながら散歩からはじめるとよいです。

○入浴  ・出来れば入らない(子供なら一週間に一度でよい)できるだけ短時間。
・皮脂を取りすぎない・強くこすらない。
・石鹸は慎重に選ぶ(保湿効果の少ない物)又は使わない。
・洗う時は綿タオルに石鹸の泡で体をやさしくなでる。
・浸出液のかさぶたはできるだけ取らない。

○皮膚の保護   かさぶたやカサカサの白い皮はできるだけ取らない。浸出液は拭き取らない、ガーゼで固定する。

○爪切りはしっかりとすること。

○親御さんへ~こどもさんに「かくな!」と言わない。
かいていても、脱ステ・脱保湿により乾燥していき、皮膚は強くなり、傷が深くならなくなっていくから大丈夫。
それよりもかいて気持ちが安定するならそのままにしておいてください。
また、やさしくさすってあげてください。
かくときは腹の指でかく・布でかかないこと。

○かきぐせ改善方法。
「かゆい⇒掻く」が神経反射になっているので
掻きだした時に、先ず「掻いている」ことに気づくことが大事。脳は「筋肉が掻いている状態」=「普通」と判断しているので腕の筋肉を別の動きに変える→ゲームやパソコン、手を使う手芸などをするのも良い。

○睡眠
かゆみは覚醒神経を刺激し、興奮させるので、気が立って眠れなくなる方が多い。
・夜は浸出液が良く出るので枕を高くすると量がましになり易い。
・昼夜逆転にならないよう出来るだけ昼間眠くても横にならない。
・寝る前からかゆくなるが「掻いて気持ちよくなるのならそれでいい」と割り切ってかく。
・軽い運動をする。
・布団は掛け布団を調整して暑すぎないようにする。
・休む1時間前くらいからはリラックス。
・朝に日光を30分浴びる。
・離脱後1週間程は眠りが浅いがその後必ず眠れる。

○精神的ストレス。
仕事・勉強・人間関係・親子関係などはアトピーの状態に大変影響します。
出来るだけストレスを減らす工夫を。

脱ステ・脱保湿がうまくいく考え方のポイント

こだわらない 「アトピーを良くする!」ことに集中し前向きに受け入れ、好奇心旺盛に試してみる。

のんびり  脱ステロイド・脱保湿は何か月もかかります。身体がゆっくりと確実に毎日良くなっていることに感謝しましょう。

こつこつ  基本的な日常生活をきちんと整えていく必要があります。出来る事からこつこつと。

信じる   状態に関して不安が付きまとうものですが良くなる力を信じましょう。

冷静に  アトピーの子どもさんの親御さんは特に「可哀相」という感情のため、脱ステ・脱保湿を見守れず、もっと楽な方法はないかと探しだす傾向が。じっくりと冷静に状態を見守ってください。

まとめ

良くなっていくお肌の状態の経過、脱ステ脱保湿の具体的方法と乗り越えていく時の気持ちの持ち方についてのポイントなどお伝えしました。
当院でのアトピー治療は基本的に脱ステ脱保湿であり、お灸・金銀・電磁波対策等をしながら、難治性のアトピーの根本的改善と局所的改善を同時にすすめていきます。

脱ステ・脱保湿はとても苦しいものですが、鍼灸を中心に、患者さんが良くなるならなんでも取り入れ、様々な方法で取り組んでいきますので、一緒に頑張っていきましょう。

【参考】 新版 患者に学んだ成人型アトピー治療     佐藤 健二 著

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